Apple Watch Series 9 長期レビュー | Series 8から何がアップデートされた?
こんにちは、Yuma(@yuLog_jp)です。
2023年に発売されたApple Watchは、Series 8の後継モデルとなる「Series 9」として登場。S9では、『ダブルタップジェスター』機能が搭載されたことで、片指で特定の操作を行えることで話題になりました。
ダブルタップでタイマーを止められるというAppleのPVを見て思わず買ってしまい、約1年間使ってみたので、『Apple Watch 9』のレビューと合わせて、S8から進化したポイントを紹介していきます。
Apple Watch 10との比較も紹介してるので、お悩みの方はぜひ参考ください!
- Apple Watch Series 9をレビュー
- 特徴、メリット、デメリットを紹介
- Apple Watch 8→9の進化ポイント
- Apple Watch 9と10の違い
Apple Watch Series 8→9で進化したポイントは?
はじめに、Apple Watch S8からS9で進化したポイントを紹介しておきます。まずはスペックの違いは次の通り。
モデル | Series 9 | Series 8 |
---|---|---|
サイズ | 41/45mm | |
ケース素材/カラー | ピンク、(PRODUCT)RED) ステンレススチール(グラファイト、シルバー、ゴールド) | アルミニウム(ミッドナイト、スターライト、シルバー、ステンレススチール(グラファイト、シルバー、ゴールド) | アルミニウム(ミッドナイト、スターライト、シルバー、(PRODUCT)RED)
ディスプレイ | 2,000ニト | 常時表示ディスプレイ1,000ニト | 常時表示ディスプレイ
ディスプレイ素材 | サファイアクリスタル(ステンレス) | Ion-Xガラス(アルミ)|
SiP | S9 SiP(64bit)/4コアNeural Engine | S8 SiP(64bit) |
ストレージ | 64GB | 32GB |
バッテリー | 最大18時間 ※低電力モードで最大36時間 | 最大18時間 ※低電力モード対応 |
高速充電 | ◯ ※45分で80% | |
ダブルタップ | ◯ | ー |
ウェルネス | 心電図 心拍数 転倒/騒音検出 衝突事故検出 周期記録 睡眠記録 | 血中酸素濃度|
センサー | 光学式心拍センサー(第3世代) 皮膚温センサー コンパス 常時計測の高度計 加速度センサー(最大256G) 環境光センサー | 電気心拍センサー|
オーディオ | メディア再生機能 | |
耐水性能 | ◯(50m) | |
防塵/待亀裂性能 | ◯(IP6X) | |
携帯電話通信 | GPS+Cellular | GPS|
国際ローミング | ◯ | |
Bluetooth | 5.3 | |
重量 | 32.1g(41mm) ステン:42.3g(41mm) アルミ:38.7g/39.0g(45mm) ステン:51.5g(45mm) | アルミ:31.9g/ステン:42.3g(41mm) アルミ:38.8g/39.1g(45mm) ステン:51.5g(45mm) | アルミ:31.9g/32.2g(41mm)
価格 | 59,800円~ | 59,800円~ |
Apple Watch Series 8から9で大きく進化したポイントは、主に次の3つ。
- ダブルタップジェスチャーに対応
- プロセッサの進化(S9 SiP)
- ディスプレイの明るさが2倍に向上
ダブルタップジェスチャーに対応
まず1つ目は、S9ではダブルタップジェスチャーに対応したこと。これは人差し指と親指で2回タップすることで、電話に出たり、メッセージを返信したり、文字盤のスマートスタックを表示/選択するなど・・指だけで様々なアクションができるというもの。
バッグを持ってるなど手が塞がってる時や、Apple Watchの画面を触らなくても指だけで操作できるのがダブルタップ最大の魅力。例えば、目覚ましタイマーを止めたり、スマートスタックをスクロールして天気やニュースを見たり、iPhoneのカメラのシャッターを切ったりと・・日常のあらゆるシーンで使うことができます。
プロセッサの進化(S9 SiP)
進化ポイント2つ目は、新しいS9 SiP(System in Package)というチップを搭載。これはアプリの起動速度やレスポンスが速くなったことで、ストレスなく快適にApple Watchを操作できるようになるというもの。
チップパフォーマンスが大きく進化したことで、音声アシスタントSiriの操作や、音声コマンドの認識、レスポンス時間も高速化。これにより、今までオンラインでしか使えなかったSiriがオフラインでも使えるようになりました。
オフラインで使えるので、ワークアウトやヘルスケアデータの確認、タイマー設定などローカルでのSiriリクエストが可能になり、応答速度が向上。クラウドベースで動くS8と比べて、演算速度や応答速度はS9のほうが少しだけ速くなってます。
ディスプレイの明るさが2倍に向上
進化ポイント3つ目は、ディスプレイの明るさが最大2,000ニト(=輝度)に向上。S8の最大1,000ニトと比べて2倍の明るさで、日差しの強い屋外でも見えやすく、画面の視認性が向上しています。
炎天下や雪山でも見やすい明るさなので、アクティビティな方には助かる機能です!
上位モデルのUltra 2は最大3,000ニトですが、2,000ニトあれば普段使いとしては何らストレスなく過ごせるレベルだと思います。ちなみに暗い環境では、最小輝度が2ニト→1ニトまで輝度を下がったので、室内や夜間で使う場合はより目に優しい仕様にもなってます。
以上、Apple Watch S8からS9の大きく進化したポイントは、「ダブルタップジェスチャーに対応」「プロセッサの進化」「ディスプレイの明るさが2倍に向上」の3つ。
その他、正確な位置情報を取得できる第2世代のUWB(Ultra-Wideband)チップが搭載されたり、環境面に配慮されたりと細々したところがアップデートされました。
ということで、約1年間使ってみたレビューをしていきます!
Apple Watch Series 9を1年間使ってわかったこと
ダブルタップを使ったのは、初めの1週間だけ
まずS9を購入した経緯ですが、目玉機能の「ダブルタップジェスチャー」が使いたかったから。片手でタイマー止められるなんて楽すぎ!と思ってたんですが・・ダブルタップジェスチャー、想像以上に使いませんでした。
そもそもダブルタップジェスチャーで何ができるのかって話なので、使えるシーンをまとめてみました。
- 電話の応答/終了
- 通知の表示/消去
- タイマーの一時停止/再開/終了
- ストップウォッチの停止/再開
- アラームのスヌーズ
- ミュージックやポッドキャストの再生/一時停止
- スマートスタックウィジェットのスクロール
- メッセージのプリセット返信
- カメラリモートを使った写真撮影
- ワークアウトの開始/停止など…
結構使えるシーンあるじゃんって思いますが、個人的に実用的だったのは「通知の表示/消去」や「タイマー、ストップウォッチの停止」くらい。「アラームのスヌーズ」も二度寝防止には役立つんですが、”スヌーズ”ですからね。また数分後に鳴るのは地味にストレスで思ったより実用的じゃない。
といいますか、ダブルタップのジェスチャーってやりにくいの僕だけですか?僕は利き手の反対腕にApple Watchを付けてるので、逆手でダブルタップするのは変に力が入るというか、結構違和感あるんですよね。
片手が塞がってるシーンでは重宝する機能なのは間違いないんですが、その状態でApple Watchを操作しないといけないシーンって結構レアだと思うんですよね。タイマー止めたり、音楽停止したり、メッセージ返信したりとか・・一段落してから操作してもいいじゃない、って思ってます。
ということで、僕的にはダブルタップジェスチャーを使ったのは初めの1週間だけ。設定は一応ONにしてますが、結局ディスプレイを触って操作する、といった感じの使い方に落ち着きました。
ミッドナイトの色合いはカッコいい…!!
今回初めて「ミッドナイト」カラーを選択したのですが、この色Apple公式サイトで見るよりカッコよかった!
黒ではない青色といった感じで、ネイビーよりも暗くて黒に近い色合い。黒好きな僕としてはぶっ刺さり。ちなみに2024年のApple Watch S10では、新色「ジェットブラック」が登場し、S9のミッドナイトカラーが無くなってます。
カーボンニュートラルな製品として新登場した
Series 9で話題となったものが「カーボンニュートラル」なモデルとして登場したこと。S9では環境に配慮した製造プロセスがより強調されていて、Apple Watch 9や一部のバンドではカーボンニュートラルを達成しました。
2030年までに全ての製品をカーボンニュートラルにするという目標を掲げているAppleから、Apple Watch 9は初めてのモデルとして登場。再生アルミニウムやリサイクル素材を活用することで、よりエコフレンドリーな設計になりました。
ちなみにパッケージやApple Watch本体の梱包も全て紙。環境への配慮が一つ一つの作りから伝わってきます・・!
結論、Series 9は買わなくてもよかったかも?
先述した通り、ダブルタップジェスチャーに惹かれて購入したのですが・・結果、全然使わなかったので個人的には見送りでもよかったかな?と思ってます。
スペックを見ても分かる通り、S9はどちらかというとマイナーアップデートですからね。本体サイズで新色”ピンク”が加わったもののデザインの変化もなく、機能面も大きな進化がなく、バッテリー時間も変わってないですからね。S8→S9に乗り換えるメリットはなさそうかな?といった感じでした。
Apple Watch S9とS10の違いを比較|買うならどっち?
「Apple Watch S9買わなくていいじゃん」って散々言ってきましたが、Apple Watchって最新モデルは価格が高いのがネック。型落ちモデルでも十二分な機能を持ってるので、AmazonやApple整備済製品で安く買えて結構狙い目だったり。
2024年のApple Watchは「Series 10」が登場しましたが、せっかくなのでSeries 9の違いもざっくり紹介しておきます。
モデル | Series 10 | Series 9 | Series 8 |
---|---|---|---|
サイズ | 42mm/46mm | 41/45mm | |
ケース素材/カラー | ジェットブラック、ローズゴールド、シルバー) チタニウム(スレート、ナチュラル、ゴールド) | アルミニウム(ステンレススチール(グラファイト、シルバー、ゴールド) | アルミニウム(ミッドナイト、スターライト、シルバー、ピンク、(PRODUCT)RED)ステンレススチール(グラファイト、シルバー、ゴールド) | アルミニウム(ミッドナイト、スターライト、シルバー、(PRODUCT)RED)
ディスプレイ | 2,000ニト 広視野角のOLED | 常時表示ディスプレイ2,000ニト | 常時表示ディスプレイ1,000ニト | 常時表示ディスプレイ
ディスプレイ素材 | サファイアクリスタル(チタニウム) | Ion-Xガラス(アルミ)サファイアクリスタル(ステンレス) | Ion-Xガラス(アルミ)|
SiP | S10 SiP(64bit)/4コアNeural Engine | S9 SiP(64bit)/4コアNeural Engine | S8 SiP(64bit) |
ストレージ | 64GB | 32GB | |
バッテリー | 最大18時間 ※低電力モードで最大36時間 | 最大18時間 ※低電力モード対応 | |
高速充電 | ◯ ※30分で80% | ◯ ※45分で80% | |
ダブルタップ | ◯ | ー | |
ウェルネス | 心電図 心拍数 転倒/騒音検出 衝突事故検出 周期記録 睡眠記録 睡眠時無呼吸の通知 | 血中酸素濃度心電図 心拍数 転倒/騒音検出 衝突事故検出 周期記録 睡眠記録 | 血中酸素濃度|
センサー | 光学式心拍センサー(第3世代) 皮膚温センサー 血中酸素ウェルネスセンサー コンパス 常時計測の高度計 加速度センサー(最大256G) 環境光センサー 水温センサー | 電気心拍センサー光学式心拍センサー(第3世代) 皮膚温センサー 血中酸素ウェルネスセンサー コンパス 常時計測の高度計 加速度センサー(最大256G) 環境光センサー | 電気心拍センサー|
オーディオ | 内蔵スピーカー メディア再生機能 | メディア再生機能 | |
耐水性能 | ◯(50m) | ||
防塵/待亀裂性能 | ◯(IP6X) | ||
携帯電話通信 | GPS+Cellular | GPS||
国際ローミング | ◯ | ||
Bluetooth | 5.3 | ||
重量 | 30g/29.3g(42mm) チタン:34.4g(42mm) アルミ:36.4g/35.3g(46mm) チタン:41.7g(46mm) | アルミ:ステン:42.3g(41mm) アルミ:38.7g/39.0g(45mm) ステン:51.5g(45mm) | アルミ:31.9g/32.1g(41mm)ステン:42.3g(41mm) アルミ:38.8g/39.1g(45mm) ステン:51.5g(45mm) | アルミ:31.9g/32.2g(41mm)
価格 | 59,800円~ | 59,800円~ | 59,800円~ |
Apple Watch 10とApple Watch 9の違いを大きくまとめると、次の通り。
- ディスプレイサイズが薄く大きくなった(42/46mm)
- 斜めから見た時の明るさが最大40%向上
- ステンレスが廃止し、チタニウムが登場
- プロセッサの進化(S10 SiP)
- 高速充電がより速くなった(30分で80%)
- 睡眠時無呼吸の通知ができるようになった
- 内蔵スピーカーが搭載
S8→S9の進化と比べて、S9→S10の進化はかなり大きい!
まずは、Apple Watch史上最も薄いサイズで最も大きいディスプレイを搭載。Apple初の広視野角のOLEDを採用から斜めから見た時の明るさが最大40%も向上し、過去モデルよりもスクリーン領域が最大30%広くなってます。
“最も大きく、最も先進的なディスプレイ”ということで、視認性が大きく向上。斜めからも見えやすく明るい。過去トップレベルで見えやすいディスプレイに進化しました。
さらに筐体サイズも薄くなった(10.7mm→9.7mm)ことで装着感も大きく向上。1mmという僅かな数値ですが、体感的にはこの差は大きいですよ。
ケースサイズやカラバリも刷新されていて、S9のステンレスが廃止され、代わりに「チタニウム」が復帰。チタニウムでは、”スレート”という黒に近い(今までのグラファイトに近い)新色が登場。アルミニウムでは、光沢と艶のある”ジェットブラック”が新登場しました。
その他にも、新しいチップ(S10 SiP)の搭載、15分も速く高速になった高速充電の対応、睡眠時無呼吸の兆候が検出されると通知されるヘルスケア機能が進化、ウォッチ単体で音楽を流せる内蔵スピーカーの搭載など、デザイン・機能面ともに大きく進化していることが特徴的です。
Apple Watch 9と10では、ディスプレイ性能に大きな差があるので、大きな画面でより薄くなったApple Watchを体感したい方はSeries10がおすすめ。特に、新色ジェットブラックの美しさは今までのアルミニウムケースでは無かった光沢感の美しさを体験できます!
当然Series 9のほうが価格は安いんですが・・個人的には、少し高くてもアップデートされた箇所が多いSeries 10を触っていただきたい!
まとめ : ダブルタップジェスチャーに対応した「Apple Watch 9」
ということで、Apple Watch Series 9をレビューしました。メリット・デメリットは次の通りです。
- 指だけで様々なアクションを操作できるダブルタップジェスチャー対応
- オフラインでSiriが利用可能に
- ディスプレイ輝度が2倍の2,000ニトに向上
- Apple初のカーボンニュートラルモデル
- ダブルタップが中々使うシーンが少ない
- 機能面・デザイン共に大きく進化していない
ダブルタップジェスター対応に惹かれ購入したApple Watch 9でしたが、個人的には見送ってもよかったかな?と思えたモデル。タイマー止めたり通知の表示など、指だけで操作できるメリットが大きいのは確かなんですが・・このためにApple Watch 9を買うのはおすすめし難いところ。
個人的には、Apple Watch 9よりも大きくアップデートされたApple Watch 10がおすすめ。ただ型落ちモデルはAmazonやApple整備済製品で安く手に入るので、10のデザインや機能に魅力を感じない人は、9でも満足してご利用いただけるかと思います!
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